剣道の防具と竹刀(写真はイメージです)=撮影・笠原次郎
剣道の防具と竹刀(写真はイメージです)=撮影・笠原次郎

 亡くなった家族らの所有物を片付け、処分する「遺品整理」。その行為は、ただ物を整理するだけでなく、残された人と亡き人の絆を紡ぐことがある。遺品整理をめぐる二つの物語を紹介したい。

 2010年ごろのことだった。

 自宅や実家を処分する「家じまい」の専門会社「スリーマインド」(伊丹市)を経営する屋宜(やぎ)明彦さんは神戸市灘区のアパートへ、遺品整理に向かった。

 その一室では、60代くらいの独り暮らしの高齢男性が亡くなっていた。

 死後何日もたち、腐敗したため、近隣からの通報で見つかったという。

 孤独死だった。