行方不明者を発見し、表彰を受けるシェーン・オブ・エンドドンティック・サージェリー号=加西署
行方不明者を発見し、表彰を受けるシェーン・オブ・エンドドンティック・サージェリー号=加西署

 自宅から行方が分からなくなった兵庫県加西市の男性(69)を見つけたとして、加西署は、県警鑑識課の警察犬「シェーン・オブ・エンドドンティック・サージェリー号」(雄、3歳)に感謝状を手渡した。前日に署員が発見できなかった男性を、迅速な捜索で見つけ、保護につなげた。

 同署によると4月27日午後8時半前、家族から「(男性が)自宅からいなくなった」と同署に連絡があった。すぐに署員が周辺を捜したが見つからず、サージェリー号の助けを借りた。

 サージェリー号と指導員の田中晶博巡査部長(37)は翌28日午前に活動を始め、男性のまくらカバーの匂いを手かがりに捜した。一度、交差点付近で迷う様子はあったが、その後は順調に進み、自宅から約300メートルの公園で遊具に座る男性を発見。捜索から1時間ほどで保護に至ったという。

 サージェリー号は好奇心旺盛で人懐こい性格といい、訓練にも意欲的に臨むという。同月上旬にも市内で起きた行方不明者の捜索で活躍したばかりだった。

 同署であった表彰式で、たくさんの大人に囲まれたサージェリー号は少し緊張した表情。しかし、ご褒美のおやつにはすぐに飛びつき、おいしそうに頰張っていた。田中巡査部長は「(サージェリー号は)いい相棒。これからも人犬一体となって頑張りたい」と話した。(村上晃宏)