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操作台でロボットのアームを動かし手術をする手術支援ロボット「ダヴィンチ」=神戸市中央区港島南町2、神戸市立医療センター中央市民病院
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操作台でロボットのアームを動かし手術をする手術支援ロボット「ダヴィンチ」=神戸市中央区港島南町2、神戸市立医療センター中央市民病院
手術支援ロボットについて説明する神戸市立医療センター中央市民病院の川喜田睦司・ロボット手術センター長=神戸市中央区港島南町2、神戸市立医療センター中央市民病院
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手術支援ロボットについて説明する神戸市立医療センター中央市民病院の川喜田睦司・ロボット手術センター長=神戸市中央区港島南町2、神戸市立医療センター中央市民病院

 患者への負担が少なく、高精度なオペが実現できることから、普及が広がるロボット支援手術。圧倒的なシェアを占める手術支援ロボット「ダヴィンチ」の特許が2019年に期限切れを迎え始め、20年には、その技術を応用した次世代ロボットの開発競争が激化すると予想されている。技術向上やコスト減などといった患者への恩恵は「もう少し先」とする声もあるが、医療現場での期待感は高まっている。(篠原拓真)

 米・インテュイティブサージカル社のダヴィンチは、手術室内の操作台に医師が座り、人間の手以上に動く手術用アームと、カメラのついたアームの計4本を遠隔操作する。医師はカメラの捉えた3D画像を見ながら、患者に触れずに患部の切除や縫合などができる。小さく切開した部分からアームの先に付く鉗子(かんし)を挿入するため、一般的な手術より傷や出血が少なく、視野拡大で細かい手術がしやすいというメリットもある。

■保険も適用

 日本では、2012年にダヴィンチを使用した前立腺がんの治療「前立腺全摘除術」が、初めて公的保険の対象に。昨年までに、腎がんや肺がんなどの14の手術が保険適用された。これまでに、国内で約350台(19年9月現在)が設置されている。

 神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)では14年から運用を開始した。19年11月末までに975件の手術を実施。同病院ロボット手術センターの川喜田睦司センター長(61)は、ロボット支援手術の利点について、より質の高い手術ができることや、腹腔(ふくくう)鏡手術に比べて技量向上のしやすさ-などを挙げる。

 集積した手術データの活用、人工知能(AI)による分析を利用した手術-。ダヴィンチの特許が切れるのに合わせ、次世代手術支援ロボットの開発が世界で相次いでいる。日本国内でも、川崎重工業とシスメックスによる共同出資会社「メディカロイド」(神戸市中央区)や、東京工業大と東京医科歯科大によるリバーフィールド(東京都)などが取り組み、オリンパス(同)も内視鏡を使用した支援ロボットの開発を始めている。

■恩恵は数年先

 今年中には、手術支援ロボットの販売を発表する会社が出てくると予測されている。しかし当初は、施設への導入は限定的になるとみられ、川喜田センター長は「患者さんが恩恵を受けられるようになるのは、数年先ではないか」と述べる。

 その上で川喜田センター長は、執刀医が、過去の手術動画を見ながら手術できるシステムを開発する企業もあるとし、「どの方向に切るか、針をどう入れるか。医師が迷いがちな部分をリアルタイムで過去の術例と比べられ、失敗が少なくなるだろう」と予測する。また「将来的には、人工知能を搭載したロボットが勝手に手術する時代が来ると思う」と見込んでいる。

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