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アルコール依存症患者の症状悪化を懸念する幸地芳朗医師=神戸市中央区
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アルコール依存症患者の症状悪化を懸念する幸地芳朗医師=神戸市中央区
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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う将来への不安や外出自粛などから、アルコール依存症患者の症状悪化が懸念されている。治療の場となる自助グループの会合に参加できなかったり、家族の在宅勤務が飲酒の引き金になったりするなどのリスクが浮上。専門家や支援団体は危機感を募らせている。(竹内 章)

 厚生労働省の調査(2013年)によると、アルコール依存症の疑いのある人は292万人、予備軍ともいえる問題飲酒者は593万人と推定される。

 「在宅ワークになった夫との関係が悪化し、酒量が増えた」「自宅待機で時間を持てあまして昼間から飲んでいる」

 心療内科を掲げる神戸市東部のクリニックには、4月に入り、患者本人や家族からこうした相談が寄せられている。背景には外出自粛などのストレスがあるとみられる。医師は「仲間と楽しく飲む酒は解消法の一つだが、憂さ晴らしの一人酒はだらだら飲酒になり量が増えがちだ」と危ぶむ。

 アルコール依存症患者には、減酒薬などの薬物のほか、生活リズムを整え断酒を目指すプログラムが有効だが、新型コロナの感染拡大に伴い、適切な治療ができない状況になっている。また当事者同士で経験を話し合う自助グループも患者の支えだが、3密を避けるため、集まりを開けなくなっている。

 依存症治療に当たる「幸地(こうち)クリニック」(神戸市中央区)の幸地芳朗院長は「プログラムは人数を絞り込まざるを得ず、通院を見あわせる遠方の患者もいる」と危惧。「在宅勤務などに伴い、普段に比べて早い時間帯から飲酒していないか、晩酌の量が増えていないか、家族ら周囲の人は見守ってほしい」と話す。

 NPO法人兵庫県断酒会によると、県内各地では例会などを開けない状態が続いており、会員同士が密に連絡し、つながりが切れないよう呼び掛けている。

     ◇

 アルコールを含めた依存症の電話相談は、ひょうご・こうべ依存症対策センターTEL078・251・5515(祝日、年末年始を除く火曜~金曜の9時半~11時半、13時~15時半)

 依存問題に取り組むNPO法人アスク(東京都中央区)は、当事者メンバーがオンラインのミーティングを開いている。(https://www.ask.or.jp/)

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