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 兵庫県内で新型コロナウイルスの重症者を主に受け入れる四つの基幹病院で、重症用病床がいずれも残り2床程度になっていることが6日、関係者への取材で分かった。県は重症用に110床を確保しているとし、病床使用率は現在も3割台だが、実態は逼迫(ひっぱく)している。重症者に対応できる態勢を取っているこの4病院に負担が集中しており、一般診療を縮小するなどして人材確保に努めているが、「年末年始を乗り切るには、集中治療ができる看護師などの増員が必須」との声も上がる。(霍見真一郎)

 複数の関係者によると、県内の重症者は、院内感染防止と集中治療を両立させる観点から、環境が整った県立尼崎総合医療センター(県立尼崎)=尼崎市▽兵庫医科大病院(兵庫医大)=西宮市▽神戸市立医療センター中央市民病院(神戸中央市民)=神戸市▽県立加古川医療センター(県立加古川)=加古川市-で主に受け入れている。

 各病院関係者への取材によると、県が5日午前0時時点で発表した重症者37人のうち、9割に当たる33人が同日朝時点でこの4病院に入院。4病院の現時点の最大受け入れ可能数は計41~42床で、約8割が埋まっている計算になる。

 11月末に残り1床まで逼迫したという県立尼崎は、一部の集中治療室に加え、4日に一般救急の中等症病床(16床)も閉じて職員を確保した。神戸中央市民は、コロナ臨時病棟で中等症を含む入院患者が29人(5日現在)まで増加。重症者が増え、中等症患者が臨時病棟から押し出される事態を想定し、本館の使用も検討する。だが本館にも患者を入れると、院内感染の教訓から臨時病棟を建てて動線を分けた効果が薄れ、一般診療もさらに制限しなくてはならないという。

 一方、県医務課は重症病床110床について、病院の内訳は「病院現場を混乱させるため公表しない」とした上で、すぐ運用できるのは100床と説明する。

 しかし、県立尼崎の幹部は「100床を大きく下回る印象。一般の集中治療室など、コロナ用に転換するには極めてハードルが高い病床も含めているのだろう」。阪神地域で最近、重症者の搬送先を遠方まで探した医師も「現場感覚と乖離(かいり)している」と強調する。県立加古川の救急関係者は「県は当院で重症用を20床確保する目標があるようだが、しっかり集中治療できるのは20床もなく、職員も全く足りない」と困惑する。

 こうした中、重症者を居住地近隣の病院で受け入れられず、長距離搬送するケースも増加。県によると、阪神から播磨、播磨から丹波、但馬などへの搬送例もあるという。県立尼崎の幹部は「拠点病院の“点”ではなく、地域の準公的病院も含めた“面”で支えないと苦しい」と訴える。

 また、高齢の重症者が増えた「第3波」では、救命できても寝たきりになるリスクがある人工呼吸器の装着や、集中治療を望まない人もいる。県南部の病院の医師によると、そうした蘇生措置拒否(DNR)のケースは県の定義に従い、中等症と報告しているという。こうした“隠れ重症者”が集計上の数字を押し下げている可能性もある。

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