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開発した筋電義手を手にする兵庫県立福祉のまちづくり研究所の陳隆明医師(右)と本田雄一郎工学博士=神戸市西区曙町、同研究所
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開発した筋電義手を手にする兵庫県立福祉のまちづくり研究所の陳隆明医師(右)と本田雄一郎工学博士=神戸市西区曙町、同研究所
プラスチック製の部品を組み合わせた開発品の先端部(右)。左はドイツ製=神戸市西区曙町、同研究所
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プラスチック製の部品を組み合わせた開発品の先端部(右)。左はドイツ製=神戸市西区曙町、同研究所
コップを器用に持つ筋電義手(県立福祉のまちづくり研究所提供)
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コップを器用に持つ筋電義手(県立福祉のまちづくり研究所提供)

 兵庫県立福祉のまちづくり研究所(神戸市西区)が県内メーカーなどとともに、筋肉から生じる微弱な電気信号で義手を動かす「筋電(きんでん)義手」の国産品を開発した。主流の外国製品と比べて低価格化、軽量化に成功。見た目が本物に近く機能性にも優れており、オールジャパンで画期的な製品を開発した。(辰巳直之)

 筋電義手は、病気や事故などで腕を失った人らが装着。残された部分の筋肉に力を入れると、義手の指や手首を操作できる。欧米諸国で広く使用されているが、日本では普及が進んでいない。

 世界大手のオットーボック社(ドイツ)の主力製品は素材にアルミ合金を使用しているため、150万~160万円と高額だ。専門的な訓練施設が日本に少ないことも普及が進まない一因とされる。

 約20年前から同研究所所長の陳隆明医師(60)が中心となって国産品の開発に取り組む。隣接する県立リハビリテーション中央病院の臨床研究体制やリハビリ施設を活用できるのが強みだという。

 今回の開発では、福祉ロボットの制御に関して研究実績がある大阪産業大学(大阪府大東市)の入江満(制御工学)研究室のほか、国内メーカーが協力。義手にかぶせるシリコン製グローブは、三清ゴム工業(神戸市長田区)が開発し、人肌の質感をより本物に近づけようと追究した。内蔵の小型バッテリーは、Amaz(アメイズ)技術コンサルティング合同会社(兵庫県洲本市)が設計・試作した。

 先端部にプラスチックを使うことで材料費や設備投資が抑えられ、価格は110万円程度に。重さも外国製品より130グラム軽い約760グラムにできた。

 試作品は現在、三木市の男性ら成人3人が使用。物体をつまむ能力を向上させたこともあり、好評を得ているという。また、販売元となる東洋アルミニウム(大阪市)が厚生労働省に補装具費支給制度の対象となるよう申請しており、認められれば利用者は来年4月から公費負担が受けられる。

 陳医師は「ファーストモデルを作っただけで、これが完成形ではない。今後は女性や子ども向けにも開発していきたい」と話していた。

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