兵庫県知事選
6月15日告示 7月2日投開票
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保育施設が働きやすさなどを学生にアピールした保育士就職フェア=西宮市役所
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保育施設が働きやすさなどを学生にアピールした保育士就職フェア=西宮市役所

 兵庫県知事選の告示が15日に迫り、有権者の関心が高まる子育て支援策。認可保育所などの定員を広げるため、問われるのは保育士をどう確保するかだ。来春に向けた保育士の採用活動が本格化する中、現場で何が起きているのか。(段 貴則)

 「都知事が小池さんになって、東京は保育士の待遇が良くなるらしいよ」「家賃を全額出してくれる保育園もあるんだって」

 西宮市内の園で働く女性(27)は今年に入り、こんな話を耳にした。2017年度から、保育士1人あたりの給与補助をほぼ倍増の月額平均4万4千円へ-。小池百合子知事が都知事選の公約に基づき、方針を表明した時期と重なる。

 「将来なりたい職業」の常連となっている保育士。だが、その人気とは裏腹に実際の待遇は厳しい。

 国の16年の調査では、ボーナスや残業代を除く平均月給は約21万6千円。全産業平均を約9万円下回る。資格があっても保育施設で働いていない「潜在保育士」が、全国で80万人近くに上る一因とされる。

 「命を預かる仕事。責任は重いはずなのに…」。女性は西宮に残ったが、学生時代の同級生2人は今春、関西から東京の保育園に転職した。

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 共働き家庭が増える中、認可保育所などに入れない待機児童は16年4月、全国で2万3千人を超えた。解消に向け、全国の自治体で保育施設の新設が相次ぐ。

 兵庫県内も15年度に約3200人、16年度に約4800人の定員を増やした。「それでも利用申し込みが大幅に上回った。需要が読み切れない」と、県こども政策課の担当者。17年度も定員を3500人ほど広げる見込みだが、待機児童数は3年連続で増え、1572人(速報値)となった。

 受け皿確保で課題となるのが保育士不足だ。県は修学資金や就職準備金の貸し付けなどを通じ、保育資格を取得する学生を増やしたり、潜在保育士の復職を支援したりする事業に力を入れる。だが、待機児童の解消には至っていない。

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 「住みたい街1位の西宮市で保育士になろう!」

 5月末、同市役所であった「保育士就職フェア2017」。主催した市保育協議会は職場選びの決め手になればと、不動産情報サイトがまとめた関西の市区別順位を売り文句に掲げた。

 兵庫労働局によると、保育士の県内有効求人倍率(求職者1人に対する求人数)は16年度で2・33倍。保育士1人を2園以上が奪い合う計算だ。県内に多くの保育士を輩出してきた甲子園短大(西宮市)の担当者は「北海道からも南の離島からも求人が届く」と明かす。

 「保育士が足りなくて、今年の春は定員の半分しか受け入れられなかったクラスもある」と、同市内にある保育施設の施設長。東京と兵庫、県内の市町間でも保育士を取り合う現状に、心の底から願う。

 「東京にも負けない『オール兵庫』の保育士確保策に取り組んでほしい」

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