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兵庫県の下水道処理施設。今後、老朽化対策が必要となる=加古川市尾上町養田
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兵庫県の下水道処理施設。今後、老朽化対策が必要となる=加古川市尾上町養田
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 92・5%-。兵庫県の下水道普及率(2015年度、利用可能地域に住む人の割合)は全国5位を誇る。関西圏では大阪(95・2%)、京都(93・7%)に続く3番手。下水道は、各自治体が「豊かな生活の実現」を掲げ、競い合うように整備を進めてきた社会資本(インフラ)の一つだ。

 兵庫県は1991年度から「生活排水99%大作戦」と名付け、市町への整備費助成などを手掛ける。普及率は同年度から24年で20ポイント以上も上昇、全国平均を15ポイント近く上回るようになった。県幹部は「全国的にも高い水準」と胸を張る。

 その普及率が将来に影を落とす。国土交通省は昨年5月、全国にある下水道の維持管理や更新に必要な費用について「2033年度は13年度の1・5倍に膨らむ」との見通しを明らかにした。老朽化が進む施設の改修費がかさむためだ。

 県は、猪名川と武庫川、加古川、揖保川の流域に、17市4町から流れ込む下水年間約2億9100万立方メートル分を処理する施設6カ所と、汚泥処理施設2カ所を抱える。14年からの10年間で、電気設備の更新などに約734億円かかる見込みだ。市町管理分も同様に老朽化が進んでいる。

 上水道管の状況はもっと深刻だ。法定耐用年数を超えた管の延長は、県全体の14・2%に当たる約3718キロ(14年度)で、全国5位の長さ。下水道管では県全体の4・2%(約795キロ)にとどまるが、「市町によって事業化の時期や規模、形態がさまざま」(下水道課)で、更新の規模や時期の把握もままならない。

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 老朽化は水道だけの問題ではない。県が14年度に橋や水門、道路など18種類の社会資本を点検した「ひょうごインフラ・メンテナンス10箇年計画」によると、高度経済成長期の1960年代以降に建設された施設が軒並み築50年を超え、耐用年数を迎えつつある。

 計画では、損傷具合に応じて工事の必要性をランク付けし、緊急度と交通量などの重要度が高い施設から順次着手。「こまめに修繕などを施して施設の寿命を延ばす」(県技術企画課)ことで、維持管理や更新の費用を削減する狙いだが、それでも14年度から10年で約2330億円が必要だ。

 さらに、16年度に事業化が決まった大阪湾岸道路(阪神高速湾岸線)西伸部も新たな負担を生む。

 国土交通省は、主に利用者からの料金収入で賄う「有料道路事業」から総事業費約5千億円の半額を賄う方針を明らかにした。とはいえ、県と神戸市が折半する額はそれぞれ約330億円。老朽化したインフラの維持・更新と新規整備のバランスをどう取るか、難しいかじ取りが求められている。(小西隆久)

=おわり=

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