農林水産省から「日本農業遺産」に認定されている「丹波篠山の黒大豆栽培」。その歴史や伝統、技術、栽培への思いなどを地元農家らから聞き取り記録しようと、丹波篠山市が「聞き書き」の技術を持つ市民らの育成に乗り出した。「聞き書きスト」と名付け、養成講座を初めて開催。プロが聞き書きの作法や手法を伝授した。市の担当者は「将来的に小中高生らにもなってもらい、丹波黒大豆への地元愛や生の声を記録し伝えてほしい」と期待する。(堀井正純)
特産品の丹波黒大豆の栽培に励む生産者らに「語り部」となってもらう市の「農業遺産語り部事業」の一環。
第1回講座は、丹波篠山フィールドステーション(同市東新町)であった。講師役は、コピーライターで、兵庫県立大学非常勤講師を務める二階堂薫さん。市内外から20~70歳代の主婦や大学生、公務員ら10人が参加し、実際に聞き書きにも挑戦した。