非上場企業株式の節税防止のイメージ
 非上場企業株式の節税防止のイメージ

 政府は20日、非上場企業の株式相続で過度な節税を防ぐため、評価額の算定ルールを見直す検討に入った。相続時に資産を移したり、配当を変更したりして株式の評価額を意図的に下げ、税額を大幅に抑える例が相次いでいた。相続の不公平を是正する狙いがある一方、一部で税負担が増す可能性がある。

 国税庁が評価方法の適正化に向けた有識者会議を立ち上げた。年内にかけて議論を進める。

 相続税の算定根拠となる評価額は、不動産や株式といった財産を受け取った際の「時価」が原則だ。株式の場合、上場企業は市場の取引価格を用いるが、非上場企業は難しい。

 現行の制度は、似ている上場企業の株価を参考にしたり、資産を基に算定したりと複数の方式から選んで評価する。ただ、同じグループの企業に資産を移動することで評価額を下げられるなど、相続する側が都合よく操作しやすい面がある。

 会計検査院は2024年、規模が大きい非上場企業の株式が特に低く算定される傾向にあるとして「評価制度がより適切になるよう検討することが肝要だ」と指摘していた。