厚生労働省=東京・霞が関
 厚生労働省=東京・霞が関

 厚生労働省の専門部会は30日、感染症に効果のある抗体成分を体内に投与する「抗体製剤」を、ワクチンと同様に予防接種で使えるよう求める提言を取りまとめた。厚労省は予防接種法改正案の早期国会提出を目指す。風邪症状や肺炎をもたらすRSウイルス感染症の抗体製剤を念頭に、法改正実現後、新生児らへの定期接種化に向けた議論を始める方針。

 抗体製剤は、ウイルスなどの病原体に対する人工的な抗体を投与し、免疫を獲得させる。病原体の一部などを接種し体内で抗体をつくるワクチンとは仕組みが異なり、厚労省は、現行法の定義では抗体製剤を予防接種に使うのは困難としていた。

 専門部会では対象とする医薬品の範囲などについて今年1月に議論を開始。RSウイルス感染症の抗体製剤「ベイフォータス」を念頭に、長期間の予防効果が確認され、公衆衛生の観点からワクチンに準じた性質を持つ抗体製剤に限り、予防接種の対象に含めることが妥当との見解をまとめた。副反応による健康被害の救済制度は維持し、現行の枠組みで対応する。