生きるのヘタ会?×神戸新聞

投稿コーナー「私も生きヘタ?」

介護の悩み「抱え込むしかない」というよっしーさんに聞きました

 5月のテーマは介護の悩みです。現代の超高齢社会において、介護は誰にとっても人ごとではありません。神戸市の独身女性よっしーさん(57)は、父親の介護に続き、パートで働きながら母親の介護に追われています。「私が抱え込むしかない」。疲弊するよっしーさんに話を聞きました。

 -介護のしんどさは?

 「とにかくストレスがたまります。自宅は3階建てで、親の部屋は2階、私は3階ですが、イライラすると階段を上がって自室に行き、『もう知らんわー!』『だぼー』と叫ぶんです。ある時、思わずドアを蹴ってしまったら穴があき、目が点になりました。私の叫び声は近所にも響いていると思いますが…親をたたいたりはしていません」

 「子育ては成長とともに手がかからなくなるというけれど、介護は終わりが見えません。『なんぼ言ったら分かるねん!』ということも多いし、出勤前で急いでいる時に限って、失禁があったりします。それに、親がどんどんできなくなっていくのを見ると、最初は『なんで?』と思い、次に諦めて…。つらいです」

-いつからですか?

 「私が関東で働いている間、両親は2人暮らしでした。しかし、父のパーキンソン病などをきっかけに、私は2009年、神戸に戻りました。同居し、通院や外出に付き添っていましたが、19年に母が骨折すると、介護の大変さが一気に増しました」

 「父は病気が進んで寝たきりになり、母は認知症に。訪問介護を利用しながら仕事と両立していましたが、20年の秋にいったん退職し、24時間の介護生活に入りました。特別養護老人ホームを検討したこともありましたが、料金表を見て無理だと思いました。父は午前0時、3時、5時に私の名前を呼びました。トイレ介助で夜中に起きるのは本当にきつかった。父は21年に88歳で亡くなりました」

 -今は?

 「私は保育施設でパートで働き、母は週3回、デイサービスに通っています。実家のローンの支払いや、この先のお金の不安もあるので、私は働かないと。でも、女1人で介護しながら働くのは勤務時間の制限もあるし、厳しいです。自分の健康は後回しで、朝はバタバタ、夜はスーパーに駆け込んで、一日一日を回すことに追われています」

 「たまの機会で友人と夕食に出かけたら、10分もたたないうちに母から『今どこ?』と電話がかかってきました。人に任せられないと思いつつ、私の時間もほしい。共感し、精神面で支えてくれるような人がいたらなあ、と思います」

(聞き手・中島摩子)




 

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