「保護犬。3年での変化。←来た当初、現在→」
そんなコメントに添えられた2枚の写真が話題です。写っているのは、元保護犬の女の子「みつ子」ちゃん。譲渡会から迎えた当初は、不安でいっぱいの様子を見せていました。
「1枚目の写真は、お迎えした翌日の2022年10月10日に撮影しました。みつ子に新しいベッドを購入し、自宅のケージ内で初めて使わせてみたんです。まだ来たばかりで不安や恐怖心でいっぱいだったと思います。部屋やケージの端っこでずっと固まっていて、もしかしたらベッドも使ってもらえないのかなと感じましたね」(投稿主)
怯えた表情を見せていたみつ子ちゃんですが、3年の月日を経てすっかり家の暮らしに馴染みました。
「2枚目の写真は、2025年10月1日に撮影したものです。夜、先住犬のぶんたとみつ子、そして私で一緒に寝ているベッドを覗いたら、みつ子が先に優雅に眠っていました。『もう寝てるの(笑)』と声をかけて電気をつけてもまったく起きる気配はなく、『ここは私の場所よ!』と言わんばかりの態度に思わず笑ってしまいました」(同)
ケージの隅で小さく固まっていた姿から、ベッドを独占するほどくつろぐまでに成長したみつ子ちゃん。そのビフォーアフター写真には、少しずつ信頼関係を積み重ねてきた家族の時間が映し出されています。投稿主で飼い主のXユーザー・今日のぶんたとみつ子さん(@bunbunbubunta)にお話を伺いました。
■繁殖犬として行動を制限されていたみつ子ちゃん
飼い主さん家族の一員になる前のみつ子ちゃんは、元繁殖犬として6歳までをケージの中で過ごしていたといいます。そのため、家に来た当初は、トイレをはじめ、できないことがたくさんありました。ひとつずつ時間をかけて覚えていったのです。
「今では、ハーネスやリードをつけて散歩に行けるようになり、お座りやお手もできるようになっています。トイレも練習を続けて6割くらい成功できるようになりました」
また、コミュニケーションの面においても、大きな変化がありました。
「基本的に人が来てくれるのを待つタイプですが、たまに『抱っこして』と二本足で立ってアピールしたり、寝る前や寝起きには私の手を舐めて愛情表現をしてくれるようになりました」
そんなみつ子ちゃんが、ベッドでのびのびとくつろぐようにーー
「ずいぶんと堂々としたワンコに育ったもんだと思わず笑ってしまいました。同時に、自分のペースで行きたいところに行き、リラックスして寝ている姿を目にしてとても嬉しかったですね」
■今なお絆を深めるみつ子ちゃんと家族
みつ子ちゃんは、次第に家族へ心を開いていったといいます。
「我が家に来たころは、自分から“かまってアピール”をすることは全くありませんでした。とてもビビりで、じっと待っているタイプだったんです。でも今は、私がみつ子のほうに行くと『来てくれるの?』と尻尾を振って喜んでくれます。ときには私がゴロゴロしながらテレビを見ていると、自分のタイミングで『抱っこして』『撫でて』とアピールできるようになりました」
みつ子ちゃんは現在9歳。一般的にはシニア犬とされる年齢になりましたが、今なお心の成長を見せてくれる姿に、飼い主さんは驚かされると話します。
「まだまだ伸びしろがあるように思います。あまり甘えない子だったからこそ、たまに甘えてくれると胸がズキューンとします。そんな愛らしいみつ子に『もしかして、メロメロになっているのを見透かされてる?』と思うこともあります(笑)」
ケージの隅で固まっていた日々を経て、自分の居場所を主張できるまでに成長したみつ子ちゃん。今もなお、甘え方を少しずつ覚えながら、家族との絆を深め続けています。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

























