通学に同行し、支援するヘルパー(左)=9月、大阪府豊中市
 通学に同行し、支援するヘルパー(左)=9月、大阪府豊中市

 障害児の登下校にヘルパーらが同行する支援事業を年間を通じて利用できる自治体が、計82の政令・中核市のうち35%の29市にとどまっていることが25日、共同通信の調査で分かった。半数の41市は支援する事業自体がなかった。障害の有無によらず共に学ぶ「インクルーシブ教育」を国が推進し、地元の学校へ通う子どもの通学支援に対する需要が高まる中、自治体の対応に格差があることが明らかになった。

 29市中25市は、厚生労働省所管の地域生活支援事業の一つ「移動支援事業」を利用して登下校をサポート。障害者総合支援法は移動支援事業を「必須事業」と定めているが、国は日常的に通学に使えるようになっているかどうか、実態を把握していなかった。

 移動支援事業は市町村と東京23区が実施主体となる。調査はこのうち政令・中核市を対象に、7~8月に回答を集めた。

 事業を実施している41市のうち12市は通年利用ができない仕組みだった。