特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクール(東京都文京区)は、このほど「子どもの放課後の過ごし方や満足度、主たる居場所」に関する調査結果を発表しました。同調査によると、公立学童保育の退所時期は「小学3年生」が最多となり、退所後に「自宅で留守番」をする子どもは、自己肯定感やチャレンジ意欲が相対的に低い傾向が見られました。
調査は、小学生の子どもを持つ全国の保護者2283人を対象として、2025年12月にインターネットで実施されました。
まず、「公立の学童保育における利用状況」を見ると、「非入所」は41.7%、「利用中」は45.6%、「退所」は12.7%となりました。また、「退所時期」については、「小学3年生」(32.9%)が最多となり、「小学1年生(4月~6月)」(9.7%)も1割程度が退所しています。
「退所の理由」としては、「子どもが行きたがらなくなった」(36.7%)や「留守番ができるようになった」(32.2%)が多く、小学4年生になると、「留守番ができるようになった」(48.6%)が突出。
一方、小学1年生では「離職したから」(11.9%)と「子どもと過ごす時間を増やしたかった」(13.6%)が全体と比べると多くなりました。
退所の理由についての自由回答では、「学童クラブの人数が多すぎて、クラブの中で過ごすのがつらかった」(1年生)、「もともと一人遊びやマイペースに遊ぶことが好きで、学童では波長の合う子が少なかった」(2年生)、「3年生からは自動退所する仕組みになっている」(2年生)、「自治体で3年生までと決まっている」(3年生)といった声が寄せられました。
退所理由で最多だった「子どもが行きたがらなくなった」ことについて、その理由を聞いたところ、「活動・過ごし方が合わない」「学童に通っていない友達と遊びたかった」(いずれも42.5%)が多く、次いで「友達が退所したから」(22.6%)が続きました。
次に、「学童保育の退所後の過ごし方」を聞いたところ、「自宅で留守番」(23.5%)が全体より17.4ポイント高い結果となり、「週4日以上」自宅で留守番している子どもは20.4%と5人に1人におよぶことがわかりました。
また、放課後の過ごし方が「自宅で留守番」の子どもは、「自己肯定感」(73.6%)や「チャレンジ意欲」(39.7%)が相対的に低く、また「新規就労」した保護者は5.9%と、全体よりも6.9ポイント低くなりました。
なお、子どもの放課後の過ごし方について、「満足」と答えた保護者は全体の78.7%。一方、子どもが自宅で留守番している保護者では54.5%となり、「いろいろな価値観を持った同級生や大人と接することが将来のためになる」(5年生・公立の学童)といった声が目立った一方で、「部屋でじっとゲームをしている」(5年生・自宅で留守番)という声が寄せられました。
他方、「自己肯定感がある(自分のことが好きだ)」と答えた子どもは全体の83.8%。これを放課後の過ごし方別に見ると、「祖父母・親戚の家」で92.1%、「塾・学習系の教室」が89.8%で高くなったのに対して、「放課後子ども教室」は79.4%、「自宅で留守番」は74.8%と、全体を下回っています。
同様に「チャレンジ意欲がある(難しいことや、やったことのないことをやってみたいと思う)」(61.1%)と答えた割合を放課後の過ごし方別に見ると、「児童館」(72.9%)や「放課後子ども教室」(68.8%)で高くなったのに対し、「自宅で留守番」(46.8%)では低くなり、「行きたい・好き/ほっとできる」と感じられる居場所で過ごしている子どもほど、自己肯定感やチャレンジ意欲、将来への希望が高い傾向にあり、放課後の居場所の質が子どもの意欲や自己認識に影響している可能性が示唆されました。
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こうした調査結果を踏まえて同法人は、「まずは学童保育が子どもにとって『行きたい』と思える場になることが重要です。活動の選択性や体験機会の充実、安心して過ごせる環境づくりなど、過ごし方の質の向上が求められます。加えて、小学3年生以降の受け皿拡充や地域の多様な居場所づくりなど、豊かな放課後の居場所の選択肢を社会全体で広げていくことが必要です」と述べています。
























