DIYの経験がほとんどなかった60歳の女性が、庭にあった大きな石を自ら割り、らせん状の石壁で囲んだハーブ園を作り上げました。ハンマードリルで石に穴をあけ、石割りの道具「セリ矢」を打ち込みながら作業する様子をYouTubeに公開すると、14万回再生を記録。投稿には「旦那さんでなく奥さんが作っていたなんて驚きです」「石割りまでやろうと考えたことはないです」など驚きの声が寄せられています。
投稿したのは、YouTubeチャンネル「ついのすみかつくり」(@tuinosumika-tukuri)さん。2022年に夫の退職を機に築30年の中古物件を購入して移住し、DIYや自然農、自家製酵母パンなどを取り入れたスローな暮らしをVlogとして発信しています。
もともと日本庭園だった庭を自分たちの手で作り変えるなかで、そのままでは動かせない大きな庭石の再利用方法を、ずっと考えていたといいます。「せっかくの石をこのまま眠らせるのは、もったいない」と思い続けるなか、庭づくりの情報を調べているうちにスパイラルガーデンの存在を知り、「これだ」とアイデアがひらめいたのだとか。
石割りの手順は、まずハンマードリルで石に穴をいくつかあけ、石を割るための道具「セリ矢」を差し込みます。ハンマーでセリ矢を叩き込んでいくと、石がパカンと真っ二つに割れていきます。
投稿主さんは、夫の石割り作業を見よう見まねで始めたそうですが、失敗もあったと振り返ります。
「女性の私にとって一番怖かったのは、最初のハンマードリルの工程です。音も大きく反動もあるので、慣れるまではかなり緊張しました。また、セリ矢を2本壊した失敗もあります。本来セリ矢は羽を広げて横方向の力で石を割る道具ですが、私は『叩く力で割るもの』だと勘違いしていました。そのため穴が浅い状態でも無理に叩き続け、石が割れる前にセリ矢の方が曲がってしまったんです。今となっては笑い話ですが、いい勉強になりました」
割って持ち運べる大きさになった石を、らせん状に積み上げて石壁を築き、内側に土を盛ってハーブを移植。雑草や落ち葉、生ゴミコンポストなどを循環させて育てた土を活用し、農薬や市販の培養土に頼らないスパイラルガーデンが完成しました。
実は日々作業を進めるなかで、石に対する気持ちが変わる出来事があったのだそう。筑波山に登った際に庭の石と同じような石に触れ、調べると日立周辺や筑波山の岩は約5億年前に形成されたといわれていることを知り、「これまで石に対して特別な感情を持ったことはありませんでしたが、単なる『邪魔な石』ではなく、自然が作り上げた大切な資源だと思えるようになりました」と話します。
コメント欄には「家の中だけでなく庭も着々と進化してますね。家をもう1軒建てちゃうぐらいの感じですね」という声も届きました。
「終の住処(ついのすみか)は完成するものではなく、人生と一緒に育っていくものだと思っています。その過程を楽しみながら、これからも夫婦で手を動かしていきたいと思います」























