今夏、明石市材木町で、腐食による損傷の激しい下水道管が見つかり、安全確保のため周辺道路が通行止めとなった。1月に埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故を受け、国の要請で実施した調査で判明したが、市は2020年度と24年度にこの下水管を点検していた。にもかかわらず、なぜ緊急対応が求められる事態になったのだろうか。(杉山雅崇)
国の要請による調査は、陥没箇所と類似の大規模かつ1994年以前に設置された古い管路が対象。市は来年2月にかけて市内の約16・8キロを調べている。このうち、腐食しやすい25路線約1・7キロを優先的に調査したところ、5路線で、原則1年以内の速やかな対応が必要とされる「緊急度1」と判定された。
■目視の限界
5路線のうち、最も損傷がひどかったのが、同町の管路だ。