■発掘、解体し往時の姿に
洲本市の市街地を歩きながら空を見上げると、三熊山(標高133メートル)の山上に立つ国指定史跡「洲本城跡」の模擬天守が目に留まる。まちのシンボルでもあるこの城跡で、大規模な石垣の修復が進められている。往事の姿を再現し、復元していくという。どんなプロジェクトなのか。(古田真央子)
案内してくれたのは、同市教育委員会生涯学習課の金田(こんだ)匡史さん(45)。三熊山の近くにある市立淡路文化史料館(同市山手1)の館長でもある。
洲本城の総石垣は、武将脇坂安治(1554~1626年)が築いた。縄張りは山から同史料館周辺にかけて東西約800メートル、南北約600メートルにも及ぶ。1929(昭和4)年にできた模擬天守は現存する中では国内で最も古い。
天守の北側にある「登り石垣」は、城の周りを囲むように設けられた通常の石垣と異なり、斜面に沿って山のふもとから山上に向けて築かれている。国内では彦根城(滋賀県)や松山城(愛媛県)など数例しかない珍しい石垣だ。
























