神戸市西区の草むらで22日夕、近くに住む穂坂修ちゃん(6)の遺体が見つかった事件で、修ちゃんの背中全体にあざが広がっていたことが捜査関係者への取材で分かった。兵庫県警捜査1課と神戸西署は、多数回にわたる打撲の痕とみており、度重なる暴行を受けた疑いが強いとみて調べている。
県警は22日、修ちゃんの祖母由美子さん(57)への監禁と傷害の容疑で、2人と同居していた母沙喜容疑者(34)とそのきょうだいの大地容疑者(32)、朝美容疑者(30)、朝華容疑者(30)の4人を逮捕。修ちゃんの遺体を遺棄した死体遺棄容疑も視野に捜査を進める。
県警の説明では、修ちゃんの死因は外傷性ショックとみられ、遺体に目立った切り傷や刺し傷、骨折などは認められなかった。一方、何らかの打撲によると考えられるあざが背中に集中していたとされる。
捜査関係者によると、背中一面に皮下出血が広がっており、一つ一つのあざの形が分からないほどだった。血液の状態などを詳しく調べたところ、19日ごろに激しい暴行によって死亡したとみられる一方、それ以前からも虐待を受けていた疑いがあるという。
修ちゃんの遺体発見を受けて会見した神戸市は、今年4月、通っていた保育園で修ちゃんの右肩と尻にあざがあるのを確認していたと明らかにした。その4日後、西区職員の聞き取りに応じた沙喜容疑者と由美子さんは「心当たりがない」と話したという。