投資家や著名人らに成り済まして現金を詐取するSNS型投資詐欺に遭ったとして、兵庫県内の男性が約6億6千万円の被害を県警に届け出た。県警が受理している同種の詐欺被害で、過去最多額という。捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、5月上旬、70代の男性が被害届を出した。男性は今年に入り、実在する証券アナリストをかたる何者かから通信アプリを通じて投資を持ちかけられたとされ、指定された口座に繰り返し送金。県警は被害総額を確認し、捜査を始めた。
SNS型投資詐欺は、メッセージのやりとりなどを通じて個人的な関係を深めた上で、さまざまな理由を付けて多額の送金を重ねさせる傾向がある。兵庫をはじめ全国で相次いでおり、4月下旬には、茨城県の女性が約7億円の被害に遭ったことが分かっている。
兵庫県警は、代表的な手口として、著名人や投資家をかたる▽SNSのグループトークに招待する▽投資アプリのインストールを勧める-などを挙げ、送金に至るまでに詐欺だと気付くよう注意喚起する。