女性が殺害されたマンション周辺を調べる捜査員ら=21日午前7時24分、神戸市中央区磯辺通2
女性が殺害されたマンション周辺を調べる捜査員ら=21日午前7時24分、神戸市中央区磯辺通2

 神戸市中央区のマンションで20日夜、女性が男に刺され死亡した事件で、女性を襲ったのは20~30代くらいの若い男とみられることが21日、兵庫県警への取材で分かった。女性の上半身には複数の刺し傷があり、県警捜査1課と葺合署は殺人事件とみて、同署に捜査本部を設置した。凶器は現場で見つかっておらず、逃げた男の行方を追っている。

 県警によると、20日午後7時20分ごろ、同区磯辺通2の9階建てマンションで、住人の40代女性から「エレベーター内で男が女性を羽交い締めにしている」などと110番があった。

 駆け付けた葺合署員が6階で、このマンションに住む会社員片山恵さん(24)があおむけで倒れているのを発見。上半身に刃物のようなもので刺された複数の傷や抵抗時にできる防御創が腕にあり、搬送先の病院で死亡が確認された。エレベーター内や6階の床に血痕が残っており、片山さんはエレベーターで襲われたとみられる。

 県警が防犯カメラの映像を確認したところ、男は黒い半袖のTシャツと黒い長ズボン姿で金髪交じりの黒髪だった。最初の110番の直後、別の40代女性がマンションの階段で同じ特徴の男と擦れ違っていたといい、県警は、男が6階から階段を下りて逃走したとみている。

 現場は神戸市役所の東約300メートルのマンションやビルが立ち並ぶ地域。