ブリュッセルのEU本部
 ブリュッセルのEU本部

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は5日、米グーグルに対し、EU競争法(日本の独禁法に相当)に違反したとして、29億5千万ユーロ(約5千億円)の制裁金を科したと発表した。オンライン広告技術での優位性を乱用し、公平な競争を阻害したと判断した。

 欧州委はグーグルに改善を指示した。グーグルは60日以内に対策を報告する必要がある。

 欧州委は2021年6月、グーグルに対する本格的な調査を始めた。制裁金の金額について、違反の期間や重大性を考慮したと説明している。

 トランプ米大統領はEUによる米IT企業への制裁金を批判しており、IT規制を巡って摩擦が激化する可能性がある。

 欧州委で競争政策を担うリベラ上級副委員長は声明で「グーグルは支配的な立場を乱用し、広告主や消費者に損害を与えた」と批判した。