社員がそろってスポーツに汗を流す社内運動会が見直されている。社員の親睦や健康づくりにとどまらず、企業は、新型コロナウイルス禍を経て希薄になった対面のコミュニケーションを深め、業績向上を狙う。人手不足に伴う採用環境の厳しさも重なり、会社への帰属意識を高め、離職を防ぐ効果も期待する。(大盛周平、石川 翠)
「頑張れ!」「こけるなー」。10月中旬、神戸市中央区のジーライオンアリーナ神戸に歓声が響いた。主役はスポーツ選手でもアーティストでもない。スポーツ用品国内最大手のアシックス(同市中央区)の社員たちだ。
同社の運動会「スポーツフェスティバル」。廣田康人会長や富永満之社長ら幹部を含め、ジャージー姿の約千人が集まった。
準備体操に続き、営業や開発など部署別のチームに分かれて競技を開始。綱引きや大きなボールを頭上で受け渡す大玉送り、目隠しリレーなどで競い、勝ったチームのメンバーはハイタッチで喜び合った。
























