消防・防災設備の設計施工を手がける神防社(こうぼうしゃ)(神戸市中央区)が、災害時用簡易トイレの開発に産学連携で取り組んでいる。非常時にトイレとして使える段ボール製の収納箱で、上ぶたが便座になる。中にはトイレットペーパーやビニール袋、凝固剤などのトイレ用品がセットで入っており、「モラスマイ チェアボックス」と命名した。(西井由比子)
■神戸の神防社、神戸学院大生と開発 年内発売目標
50万円を目標にクラウドファンディング(CF)を展開している。1万円の支援で1箱(100回分セット)を返礼する。8月7日時点で集まった支援総額は約36万円。8月中に目標に達すれば商品化し、自社サイトで年内の発売を目指すとしている。
同社は2023年から、備蓄用トイレ用品の詰め合わせを「モラスマイ」と名付けて販売している。トイレ自体は既存の設備を使う必要があり、新たに開発することにした。
防災の啓発や自社のPRを兼ね、産学連携で開発に取り組む学生を探したところ、神戸学院大学社会防災学科の石塚碧士(あお)さん(21)が応じた。
神戸市出身の石塚さんは、阪神・淡路大震災による被害や日頃の備えの重要性について、被災した父や祖母から聞いて育ち、高校3年生のときに防災士の資格を取得した。24年の能登半島地震でボランティアとして活動。不衛生なトイレを目の当たりにし、問題意識を持っていた。
昨夏から1年間、同社の会議や防災関連の展示会への同行を重ねた。体重120キロの人が座っても壊れない段ボールの強度や、子どもも大人も座りやすい高さと便座の幅など、細部に気を配って開発を進めた。石塚さんと同社は「水や食糧を備蓄している人は多いが、トイレ用品は3割程度とされている。必ず必要という意識を持ってほしい」と呼びかけている。
支援はCFサイト「キャンプファイヤー」から。
























