コロナ禍で修学旅行などが中止になった高校2年生を励まそうと、兵庫県西宮市の鳴尾高校(学文殿町2)の体育館に吉本興業のお笑いコンビ「アキナ」と「エンペラー」がサプライズで登場した。学年集会とだけ聞かされ、何も知らされていなかった生徒たちは仰天し、大歓声を上げて喜んだ。
体育館がどよめく中、先にエンペラーが登場。
「僕たちのこと知ってますかー」と声を張り上げて聞くと反応は薄く「逆に知らない人は?」との質問に多くの生徒が手を上げた。
すかさず「なんでそんな自信満々に上げれるの!?」とつっこみ、スタートから笑いがわき起こった。
漫才と軽妙なトークで体育館を爆笑の渦に巻き込み、続いてアキナが漫才を終えると、生徒からの質問に答えるコーナーを設けた。
「初恋のエピソードを教えてください」
応じたのは、アキナの山名文和さん。高校時代に電車で一目ぼれをした女性に名前を聞いたといい、「タウンページで電話番号を探して掛けた」と自慢気に打ち明けた。
「えー」と生徒たちが驚くと、「かっこつけたくて…初恋じゃない話をした」と修正し、再び笑いの輪を広げた。
2年生の男子生徒(17)は「芸人さんのパワーをもらえて、とてもいい思い出になった」と笑顔だった。
企画は日本教育公務員弘済会兵庫支部。吉本興業と協力して4~22日に県内の高校計6校で漫才師によるサプライズイベントを実施する。(村上貴浩)