兵庫県西宮市役所は、さまざまな手続きや制度の問い合わせに対応する総合コールセンター(TEL0798・36・5000)を開設した。これまで代表番号(TEL0798・35・3151)にかかってきた電話はすべて担当課に転送していたが、今後は定型的な質問や簡易な内容にはコールセンターが回答。開庁時間外や土日祝日にも対応する。
たらい回しを防いで市民サービスを向上させ、応対に時間を取られていた職員の負担軽減も図る。コールセンター運営はNTT西日本の子会社に委託する。
市によると、2020年度に代表番号にかかってきた電話は約13万件。一方、直通番号を含めると、本庁と市の関連施設には年間100万件を超す着信があり、「市民税の申告期限はいつか」といった単純な質問にも担当課が応じていた。
コールセンターでは、市が準備した「よくある質問」の想定問答集に基づき、オペレーターが対応。着信に対する応答率や、コールセンターで対応を完結させる割合がともに9割以上となるよう努める。
受付時間は平日が午前8時半~午後7時、土日祝は午前9時~午後5時(1月1~3日休み)。英語や韓国・朝鮮語、中国語、ベトナム語、タイ語、スペイン語、ポルトガル語にも対応する(一部言語は時間を限定)。
聴覚障害者ら向けにファクス(0798・26・5151)やメールの窓口も設け、スマートフォンで手軽に調べられる「よくある質問」のサイトも開設した。委託料は、28年5月までの運営とサイト構築を含めて約4億6千万円。代表番号は当面存続させる。
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西宮市では新型コロナウイルスワクチンのコールセンターを巡り、受託企業が必要なオペレーター数を確保せず、約4億6千万円が水増し請求されていたことが2月に発覚している。担当者は「今回はオペレーターの人数を問わず、応答率の達成を求める契約のため、同様の不正は起き得ない」と説明。監督のため、年に数回の立ち入り調査を行うとしている。(山岸洋介)