梅雨の水辺を彩るハナショウブが、兵庫県尼崎市農業公園(同市田能5)で見頃を迎えている。紫や白の大きな花が雨粒をまとい、涼しげに揺れている。
アヤメ科の多年草。花びらの黄色い筋でカキツバタやアヤメと見分けられる。江戸時代に品種改良が進み、色や形が豊富な「江戸系」や室内観賞用の「肥後系」などの系統がある。
同市農政課によると、同公園には約30種、計約2万本のハナショウブが植わっている。一時は株が弱って花付きが悪くなったが、数年前に公園のボランティアと同課職員らで株分けを行い、徐々に回復してきた。
梅雨入りが早かった今季は5月末までに約7割が開花した。花は6月中旬ごろまで楽しめるという。(吉田敦史)