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西宮市が感染者に貸し出すパルスオキシメーター
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西宮市が感染者に貸し出すパルスオキシメーター

 兵庫県西宮市が新型コロナウイルス感染者に貸し出している血中酸素濃度の測定器「パルスオキシメーター」を巡り、治癒後も返却されないケースが相次いでいる。現在の流行「第5波」では返却率が7割にとどまり、約260個が未回収のまま。感染者の急増を受け、石井登志郎市長は記者会見で「このペースが続けば機器が枯渇し、自宅療養者の症状が適切に把握できなくなる」と返却を呼び掛けた。(山岸洋介)

 パルスオキシメーターは手の指先を挟み込むだけで、病状の目安となる血中酸素濃度が測定できる。重症化をいち早く察知でき、自宅療養者の経過観察に欠かせなくなっている。

 西宮市は第4波の時期から陽性者に貸与。当初は高齢者や基礎疾患のある人に限っていたが、第5波では原則全ての陽性者に渡している。

 現在は1個約8千円の機器を1600個保有し、19日時点で約1100個が貸し出し中。感染者が1日2回、自分で計測した数値を専用アプリに入力すると、市保健所のシステムに反映される。中等症の目安である95%以下になると警告が表示され、速やかに入院調整などの対応を取る。

 市は貸与時に「必ず返却を」と伝え、回復後に保健所などへ持参するか、同封された封筒に入れて返送(送料は自己負担)するよう求めているが、3割が未回収になっている。

 担当者は「手間や送料が壁になっている」と推測。19日からは職員2人が電話で返却を催促している。

 市内では18日時点で、過去最多の151人の新規感染を記録しており、市は「回収が進まなければすぐに在庫が底をつく」と危惧。月末までに約500個を買い足すが、品薄のため「追加購入には時間がかかる。保有する機器を有効に使いたい」としている。

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