高級住宅街として名高い兵庫県芦屋市を流れる芦屋川を下流の方へ歩くと、岩の塊がある。松林の陰で植え込みに囲まれ、ひっそりとたたずんでいる。よく見ると、「ぬえ塚 あしや」と刻まれている。お墓のようだが、ぬえって何者? 聞けばコロナ禍にあって、芦屋市民にとっては、かつての悪役が味方に変わる形で貴重な存在になっているという。(大田将之)
塚の碑は幅1メートルほどで、そばに案内看板がある。ぬえは妖怪の名前らしい。看板を設置した芦屋市教育委員会によると「ぬえ塚伝説」の概要はこうだ。
平安時代、京都の二条院に夜な夜な妖怪が現れ、「ひょーひょー」と不気味な鳴き声をあげて二条天皇を病気にさせた。
その妖怪がぬえ(鵺)。弓の達人の源頼政に退治され、死骸は丸木船で川に放たれた後、大阪湾まで流れて芦屋川と住吉川の間の浜辺に打ち上げられた。
そんな伝説が「摂陽群談」や「摂津名所図会」などの江戸時代の史料に記されているという。
案内看板の解説を読んでいて、すごく気になることがあった。ぬえのビジュアルだ。
頭はサル、体はタヌキ、手足はトラで、しっぽはヘビ-とある。その姿を思い浮かべようにも、あれもこれも交ざりすぎていまいちイメージがわかない。
看板にはイラストも添えられていた。牙をむき出しにして、弓を構える頼政と対峙(たいじ)しているが、その姿のほとんどが雲に隠れて見えない。顔は鬼のようにいかつくてサルっぽくはなく、手はトラ柄をしている。
「せっかくなら全身を描いてほしかったなあ」と思いつつ、看板のイラストについて芦屋市教委に尋ねてみると「どういうふうに描かれたかは分からないんです。看板屋さんが描いたんですかね」。塚は昭和10年代にはあったというが、誰が置いたのかは不明という。
そんなぬえ塚前で10日、新型コロナウイルス退散の願いを込めた鎮魂祭があった。
コロナ禍で注目を浴びた妖怪といえば「あまびえ」。そのかわいらしいイメージに比べると、ぬえに願いを託すのは物騒な感じもするが、企画した芦屋郷土文化振興会がその意図を教えてくれた。
「ぬえの死骸は芦屋に流れ着くまでぞんざいな扱いを受け続けたが、芦屋の人々は疎まれていたぬえを手厚く葬り、そのおかげで厄災を免れたと地元では語り継がれています。塚は、芦屋の民の丁寧さと慈悲深さを知ることができる貴重な史跡でもあるのです」
平安時代の伝説とコロナ禍を重ね合わせた鎮魂祭には、市民や芦屋神社の神職ら約30人が集い、能の演目「鵺」の一節などを奉納した。
参加した男性(38)は「今は感染状況が落ち着いているが、気は抜けない。鎮魂祭を機に、改めて気を引き締めて感染対策を徹底したい」と語った。

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