阪神

  • 印刷
羽を休めるユリカモメ。まるでおしゃべりしているよう=尼崎市昭和通2、庄下川
拡大
羽を休めるユリカモメ。まるでおしゃべりしているよう=尼崎市昭和通2、庄下川
ユリカモメの群れに溶け込むウ=尼崎市昭和通2、庄下川
拡大
ユリカモメの群れに溶け込むウ=尼崎市昭和通2、庄下川
川をまたぐパイプの上で等間隔に並ぶユリカモメ。水面には阪神電車が映る=尼崎市昭和通2、庄下川
拡大
川をまたぐパイプの上で等間隔に並ぶユリカモメ。水面には阪神電車が映る=尼崎市昭和通2、庄下川
一斉に空を舞うユリカモメ。ふんが落ちてくるので注意が必要=尼崎市昭和通2、庄下川
拡大
一斉に空を舞うユリカモメ。ふんが落ちてくるので注意が必要=尼崎市昭和通2、庄下川
夏羽に変わり、冬とは別人のように顔が黒くなったユリカモメ=2020年4月、神戸市中央区波止場町
拡大
夏羽に変わり、冬とは別人のように顔が黒くなったユリカモメ=2020年4月、神戸市中央区波止場町

 渡り鳥のユリカモメが冬を越すため、阪神間の水辺に飛来している。寒くなるとロシア方面から日本へやってくる小型のカモメだ。

 兵庫県尼崎市を流れる庄下川、玉江橋の周辺では、柵の手すりや街灯にざっと100羽超が羽を休めている。地元住民によると、毎年この時期に群れが姿を見せる。

 妙に人に慣れていて、1メートルくらい手前まで近づいても逃げない。さらに踏み出すと、めんどくさそうに羽を広げて別の手すりに飛び移った。ときどき川にふんを落とし、水面が白くにじむとコイが集まってくる。

 川をまたぐパイプの上は特に居心地がいいようで、等間隔に並んでいる。その行列の中に、1羽だけウが交ざっていた。倍くらい大柄で真っ黒な姿は周りから浮いているが、まるで群れの一員であるかのような顔をしている。ユリカモメたちも、特に警戒するそぶりはない。

 写真を撮っていると突然、全てのユリカモメが一斉に飛び立った。レンズを向けて、夢中でシャッターを切る。群れはしばらく上空で旋回し、元いた場所に戻ってきたら、いつのまにかズボンと手にふんが落ちていた。

 白い冬羽をまといながら、くちばしや脚だけ鮮やかに赤いのがかわいらしい。ただ、夏羽に衣替えすると一転して顔が黒くなり、覆面をかぶった泥棒のようになる。さらにその鳴き声はギィーギィー、ギャーギャーと案外しゃがれている。

 川に架かる線路を阪神電車が行き交っても、近くの消防署からサイレンが聞こえても、平然と毛繕いをして、騒々しい都会の冬に溶け込んでいる。通りがかった男性は足を止め、柵にもたれかかって「かわいいなあ」と見とれていた。(大田将之)

阪神
阪神の最新
もっと見る
 

天気(10月27日)

  • 23℃
  • ---℃
  • 10%

  • 20℃
  • ---℃
  • 50%

  • 23℃
  • ---℃
  • 10%

  • 23℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ