「ファイ　ウィン　フー！」。はつらつとした掛け声とともにポーズを決める。平均年齢６５歳の「オトン・オカンチアリーダーズ」。新たなメンバーを募るため、兵庫県尼崎市のスポーツクラブ「グンゼスポーツつかしん」で体験会を開いた。参加者はプロの講師に学びながら、ダンスを楽しんだ。（村上貴浩）

　オトン・オカンチアリーダーズは２０１０年、子ども向けチアダンス教室などの企画会社「ＪＵＭＰＳ」（大阪市）によって設立された。現在メンバーは５０人。「老若男女、障害の有無にかかわらず、あらゆる人がチアに出合い、チアで地域の人たちを元気づける存在になってほしい」と、地域の祭りや福祉施設のイベントなどに参加している。

　「オトン－」を知った同スポーツクラブが活動の趣旨に賛同。「新型コロナウイルス禍で停滞しているスポーツクラブ業界を活性化させたい」とＪＵＭＰＳに協力を申し出、会員らを対象に「オトン－」の新規メンバーを募ることにした。

　体験会には４３～７５歳の女性５人が参加。立命館大学や社会人のアメフトチームでチアリーダーを務めた御池茜野さん（４７）から踊り方のコツを教わった。御池さんは、手を握って拳をつくる基本動作「グリップ」をする際、親指を真っすぐ伸ばすことで美しく見せられることなどを伝えた。参加者は軽快なリズムに合わせて最後まで踊りきり、笑顔を見せていた。

　チアダンスを始めたばかりという女性（７５）は「難しかったけど、元気をもらえた。この年齢でもまだまだ頑張れると思った」と話した。