清和源氏発祥の地として知られる兵庫県川西市で１０日、「第５８回清和源氏まつり」が開かれ、源氏の武将などにふんした市民らが懐古行列をして市街地を練り歩いた。コロナ禍で２０２０年から２年連続で中止していたため３年ぶりの開催となり、約７千人の観衆が華麗な時代絵巻を満喫した。（斎藤雅志）

　まつりはこれまで「川西市源氏まつり」と名付けて多田地域で開いてきたが、清和源氏発祥の地をＰＲするために名称を変更。場所も中心市街地に移し、今回が初めての開催となった。

　子どもを含めた約２２０人が参加した懐古行列では、源満仲役の越田謙治郎市長や、公募で選ばれた八幡太郎義家役の倉ケ市海斗さん（２０）らが馬にまたがり勇壮な武者姿を披露。あでやかな衣装で華を添えた常盤御前役の上田琳さん（１９）や静御前役の福場莉帆さん（２２）は沿道に笑顔を振りまいた。

　巴御前役の眞野梨穂奈さん（２１）は「３年ぶりで、心待ちにしている声を多く聞いていた。貴重な経験ができれうれしい」。行列を見物した看護師の女性（３６）＝同市＝は「盛大で感動しました。来年もまた開催できるといいですね」と話した。