園田学園女子大学・短期大学部（兵庫県尼崎市南塚口町７）のキャンパスに、女子学生たちが企画したユニークな新校舎「欅和（けやきな）館」（鉄筋コンクリート５階建て）が完成した。１階に大型テントを置くなどし、全国の大学で珍しい「グランピング」をテーマにした共有スペースを整備。他にも人気ブランド「マリメッコ」を壁紙に使ったロビーや、各階で雰囲気の異なる化粧室を設けた。（西尾和高）

　１９７０年に建築された校舎４号館が老朽化したため、２０２０年１２月から総工費約１０億円で建て直して整備を進め、今年３月に完成した。

　１階は学生が勉強や談笑をする共有スペース。２年生の約２０人が「アクティブで面白い空間にしたい」とグランピングに着目した。植物を飾るなど森をイメージした内装にこだわり、アウトドア総合メーカー「スノーピーク」の大型テントを取り入れた。他にもウッドデッキを置いて寝転がれるようにし、キャンプ用の椅子も用意。室内の一角にはカフェも設けた。

　２～５階は学生が講義を受ける教室を配置。各階の化粧室には多彩なデザインの壁紙を使ってイメージを変えたほか、柔らかい照明と大きな鏡も備えた。「マリメッコ」の壁紙を張ったロビーは５階にあり、ブランドコンセプトの「自立する女性」に共感したとして華やかさを演出する。

　早速、大型テントでくつろいだ女子大人間健康学部食物栄養学科３年の女子学生（２０）、別の女子学生（２０）は「ゆったりとしたスペースで、居心地がよく、心が落ち着く」と話した。