兵庫県宝塚市は整備計画を進めている新ごみ処理施設の概要や今後の工事の日程などを明らかにした。可燃ごみや缶・瓶、ペットボトル、し尿などを処理するエネルギー回収推進施設とマテリアルリサイクル推進施設を建設する。2027年10月にエネルギー回収推進施設、31年4月にマテリアルリサイクル推進施設をそれぞれ稼働させる。それぞれの建設費については現時点で明らかにしていない。
現在のクリーンセンター(同市小浜1)は広さ3・1ヘクタールで、1988年にごみ焼却、90年に粗大ごみとし尿処理の各施設が稼働。建設から30年以上経過し、老朽化しているため、現在地で建て替える。
エネルギー回収推進施設は可燃ごみ、可燃粗大ごみ、し尿・浄化槽汚泥を処理する。2炉を整備し、可燃ごみなど1日約210トンの処理能力を見込む。マテリアルリサイクル推進施設は不燃粗大ごみや缶・瓶、プラスチック、ペットボトル、紙・布などを処理する。
今年10月から可燃ごみやペットボトル、缶・瓶の仮設リサイクル処理場の整備など事前工事を進める。旧施設の解体を含めた整備事業は32年9月に終える。
市は施設の建設とともに管理運営を一括して事業者に発注する。昨年8月に入札公告を実施し、今年6月には整備工事費と約24年間の管理運営委託費を合わせ、予定価格より16億円少ない約598億円で川崎重工業グループが落札した。
市議会9月定例会で新ごみ処理施設の工事に関する議案を提出し、可決されれば10月、正式に契約する。
市クリーンセンター施設建設課は「計画は順調に進んでいる。川崎重工業グループとの本契約後に実施設計を進め、工事の詳細を決めていきたい」としている。(西尾和高)