阪神・淡路大震災で2人の子を亡くした米津勝之(かつし)さん(63)が15日、芦屋市立潮見幼稚園を訪れ、保護者や地域住民らに「わたしが、あなたが、亡くなった人を思い行動する時、彼、彼女は『活(い)』きている」と語った。(吉田敦史)
米津さんは一家4人で暮らしていた同市津知町のアパートが全壊し、小学1年の長男漢之(くにゆき)君=当時(7)、長女深理(みり)ちゃん=当時(5)=を失った。精道幼稚園で2人の担任だった巽愛子さんが潮見幼稚園の園長を務めている縁で同園を訪問した。
初めて園児向けに話した米津さんは、深理ちゃんが育てたアサガオが豊岡市の小学校で大切に育てられていることなどが描かれた紙芝居を披露。「みんなは生まれる前のことで知らないと思うけど、おうちの人と話してみて」と呼びかけた。