「食堂車」と書かれた扉が目に飛び込む。能勢電鉄鼓滝(つづみがたき)駅前にある飲食店「アコモ改造舎」(川西市多田桜木1)。中に入ると、忠実に再現された街並みの中を能勢電鉄の模型が走行する。30年近く空港バスの運転手として働いてきた店主の戸羽あゆみさん(60)=同市=が、鉄道ジオラマに魅せられた理由とは-。(浮田志保)
扉は寝台特急ブルートレインを模したもので、青い塗装は戸羽さんが手がけた。開くと軽快な音が鳴り響く。客席の前に広がるのが、幅3メートル、奥行き60センチのジオラマ。中央にはレールの間隔が9ミリあるNゲージを設置した。かつて妙見口から川西能勢口までをつないでいたクリーム地にオレンジ塗装の「妙見急行」など、精巧な鉄道模型が走る。