加西市は、陸上競技場や総合体育館などを備えた総合運動公園(約8・4ヘクタール)の基本構想と基本計画の素案をまとめた。予定地は、同市両月(わち)町の多目的広場「ぜんぼうグリーンパーク」と善防中学校の一帯=地図。広域圏での大会開催が可能な陸上競技場や憩いの場となる多目的広場、スポーツ以外の活用も図る総合体育館などを整備する。陸上競技場は2030年度、多目的広場や総合体育館は32年度の供用開始を目指す。(村上晃宏)
市は21年、第2次市スポーツ推進計画を策定し、総合運動公園の整備計画を進めた。候補地は同パーク・善防中のほか、同市玉野町の勤労者体育センター周辺や同市鶉野町の農地があったが、用地買収の調整や既存施設の活用といった観点から同パークに決めた。
同パーク(約3・6ヘクタール)は土のグラウンドで、倉庫やトイレ棟などがある。善防中は統合で28年に閉校する予定で、面積はグラウンドと校舎周辺で計約4ヘクタール。善防中向かいの山林(約0・8ヘクタール)はバスなどが止められる駐車場として使う。
陸上競技場には9レーンの400メートルトラックをはじめ、投てき競技ができる天然芝や一部屋根付きの観覧席を備える。大型電光掲示板や更衣室、大会用の本部機能なども整備する。
総合体育館は善防中の校舎付近に造成。メインアリーナにはバスケットボールやバレーボール3面分のコートのほか、大型電光掲示板と約1500席の観覧席を用意する。サブアリーナは善防中の体育館と武道館を活用し、バスケやバレー1面分と武道場、トレーニング室、シャワー室を整備する。スケートボードや3対3のバスケが可能なエリアも予定する。
現在の善防中グラウンドには、3レーンの100メートル直線トラックやサッカーコート1面分の人工芝グラウンドのほか、屋根付き広場や遊具を備えた多目的広場を整備する。
市によると、予定地は浸水想定区域や土砂災害警戒区域には含まれていない。陸上競技場は災害時の拠点、総合体育館は避難所としての活用も想定する。
基本計画と基本構想の素案について、市は25日午後5時までパブリックコメント(意見公募)を実施している。両素案は市ホームページのほか、市文化スポーツ課や各公民館などで閲覧できる。同課TEL0790・42・8773