遊園地・テーマパークで、家族や友人、恋人らと楽しい時間を過ごしたことのある人は多いはず。既に閉園した施設を含め、好きな(好きだった)兵庫県内の遊園地・テーマパークについてアンケートを実施したところ、1位、2位を占めたのは、懐かしのあの「ランド」だった。(斉藤正志)
アンケートは神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」のLINE(ライン)を通じて6月に行い、225人が回答した。
「遊園地・テーマパークに行きますか」の設問では、「ここ数年行っていないが、過去によく行った」が最多の48・4%。「過去に数回」(16・0%)、「数年に1回程度」(11・6%)、「半年に1回程度」(9・3%)と続いた。
「好きな(好きだった)兵庫県内の遊園地・テーマパーク」は、三つまで複数回答可で聞いた。
■3位はサファリパークを併設
「姫セン」の愛称で親しまれる「姫路セントラルパーク」(姫路市)が、回答者の27・6%を占めて3位。営業中の施設では、唯一のトップ3入りとなった。
1984年に開園。遊園地に、約190種1200頭の動物がいるサファリパークを併設する。マイカーに乗ったまま間近で見られる「ドライブスルーサファリ」が人気だ。
「サファリパークと遊園地の両方が楽しめるし、混雑してないのが良い。絶叫マシンで酔って、彼女に膝枕してもらったのはいい経験でした」(神戸市垂水区、50代男性)
「サファリパークがすごい」(小野市、30代男性)
「遊園地、プール、動物園が全て楽しめる。毎年夏に全てを満喫し、退園時に姫センオリジナルプリクラを家族で撮っていた。毎年の子どもの成長が見て取れ、宝物になっている」(神戸市須磨区、30代男性)
■2位はデートの定番
2位は、06年に閉園した「神戸ポートピアランド」(神戸市中央区)が46・7%でランクイン。
81年に神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア’81)の遊園地部分を引き継いで開業。当時、世界最大だった観覧車に乗るのはデートの定番となり、若者向けのテーマパークとして、ピークの91年度には約162万人が訪れた。
01年のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)開業などの影響で、入場者が減少。03年に阪急電鉄が経営から撤退し、神戸市の外郭団体が営業を引き継いだが、経営難は改善しなかった。
「大好きで、何回行ったか分からないくらい行きました。車でも電車でも行きやすかった。デートといえばポートピアランドでした」(姫路市、60代女性)
「初恋の彼女と、夏休みに初めて遊びに行った遊園地。もう人生であんなにドキドキすることはないだろうな…」(宝塚市、40代男性)
「カップルで行けば別れるという都市伝説がありましたが、好きになった女の子と行っていました」(姫路市、50代男性)
■1位は家族で楽しんだあの場所
1位は03年に閉園した「宝塚ファミリーランド」(宝塚市)。47・1%の支持を集めた。
1911(明治44)年開業の「宝塚新温泉」がルーツ。52年には日本初のジェットコースターを導入した。親子で楽しめるレジャー施設の先駆けとなり、74年度には約252万人が訪れた。
動物園施設もあり、国内で初めて繁殖に成功したホワイトタイガーはシンボル的な存在になった。
01年のUSJの開業などで入場者が減少。経営する阪急電鉄は03年、神戸ポートピアランドとともに遊園地事業から撤退した。
「楽しい乗り物がたくさんあって、動物もたくさんいて、あんなに楽しいところは人生で他に知りません。なくなるのが寂しくて泣きました。タイムマシンがあったら行きたい」(明石市、30代女性)
「宝塚歌劇とセットのチケットを売っていて、歌劇を見た後にファミリーランドに行っていました。遊園地、動物園、歌劇と、一度にいろんな体験ができて楽しかったです」(播磨町、40代女性)
「祖父母、両親と3世代でよく行きました。楽しいけれど怖くない乗り物にたくさん乗って、帰りに温泉に入ってとても楽しかった。家族で楽しく出かけたことが宝物の思い出。愛されていたんだなあと実感します」(神戸市中央区、50代女性)
思い出のテーマパーク<2>兵庫 4位はレオポンで有名 6位は「昭和レトロ」