阪神タイガースが勝った翌日に販売するクリームパンを紹介する扇野元子さん=三田市三輪1
阪神タイガースが勝った翌日に販売するクリームパンを紹介する扇野元子さん=三田市三輪1

 両リーグ史上最速、2年ぶりの優勝を果たしたプロ野球阪神タイガース。兵庫県三田市内に2店舗を展開するパン店「サンポッポベーカリー」は約30年前から、タイガースをイメージした「とらとらクリームパン」を製造してきた。公式戦で勝利した翌日のみの限定販売で、優勝翌日の8日は午前中で売り切れる人気ぶり。今後も日本一に向け、パンで応援ムードを盛り上げる。(尾仲由莉)

 同店の社長、扇野洋一さん(61)と副社長の元子さん(57)夫妻はともに大のタイガースファン。約30年前、チームの勝利を祝って何かできないかと考え、とらとらクリームパンを開発した。

 「タイガースと言えば黒と黄色」。ココア生地で黒色を表現し、黄色のカスタードクリームを入れた。パンの上には、タイガースのマスコットキャラクター「トラッキー」と同じ「くっきり眉毛」のトラがデザインされたクッキーを載せた。1個162円。勝利の翌日には必ず、店頭に「トラ」を並べてきた。

 藤川球児監督が就任し、圧倒的な強さでリーグを制した今シーズン。優勝翌日の8日は、三輪1と駅前町の2店舗で計約200個のとらとらクリームパンを用意したが、午前中で売り切れた。また、優勝記念として、同店オリジナルのトートバッグ約200個を購入者にプレゼントし、喜びを分かち合った。

 同店は従業員にもファンが多く、甲子園球場(西宮市)などにナイター試合を一緒に見に行くこともあるという。元子さんは「今年はマジックが点灯するのが早くて、『絶対優勝するよね』って話していた。2年前の日本シリーズ優勝は本当に感動して、今年もパンで応援したい」と期待を寄せた。