「ばあば、つないでくれてありがとう」。朗読劇の稽古をする出演者たち=東京都豊島区
「ばあば、つないでくれてありがとう」。朗読劇の稽古をする出演者たち=東京都豊島区

■神戸出身、故安藤蕗子さんの体験から

 「夕立を思わせるような音と同時に、焼夷(しょうい)弾や爆弾が雨あられのように落下してきました」-。太平洋戦争末期、学生のころに神戸大空襲を経験した女性の手記を声で表現する朗読劇が、東京都豊島区で上演される。出演者らは「あの時代をくぐり抜けた人たちがいるからこそ、今がある。人と人とのつながりを伝えたい」と稽古に励んでいる。22日、思いを後世につなぐ舞台の幕が開く。(名倉あかり)

■22日、東京で開催

 朗読劇は「ばあばと僕の思い出のアルバム ばあばが経験した戦争の記憶」。豊島区を拠点に活動するナレーターらでつくる団体「こころナレーション」(長沢美紀子代表)が開催する。手記はメンバーの1人、安藤康成さん(66)の母で、2年前に亡くなった蕗(ふき)子さん=当時(91)=が孫たちに宛てて書いた。