■タブレット端末で記者と資料共有
紙の資料配布、やめます-。兵庫県は、定例知事会見の際に記者に配る資料の「ペーパーレス化」を進める。従来は両面印刷したカラーの紙資料を各記者に配っていたが、今後は記者席ごとにタブレット端末を準備。事前に資料を端末に送信しておき、記者はその資料を見ながら会見に臨む。4日の会見から導入した。
斎藤元彦知事の定例会見は原則として週に1度あり、県内に拠点のある新聞社やテレビ局の記者らが参加。準備する資料は計20部で、4~6月に開いた計12回の会見で配った資料は約1600枚に上る。
県は行政のデジタル化を進めるため、保管も含めて紙の資料をなくすペーパーレスと「ストックレス」を推進。斎藤知事も昨秋以降、庁内外の会議などに出席する際、資料を保存したタブレット端末を活用するなど旗振り役を担う。
会見資料は直前まで調整や確認が続き、修正点があれば印刷をやり直したり、ホチキスで留め直したりする必要があった。端末なら再送信するだけで、業務改善にもつながるという。4日の会見で斎藤知事は「県庁としてデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めることが、県全体のDX化に不可欠。審議会や議会も含め、ペーパーレスを広げたい」とした。
一方、端末20台の導入には、ウイルス対策ソフトなどの費用も含め約190万円かかっており、他の活用策も探る。(田中陽一)
























