雇われるのではなく、自営でもない。そんな第三の働き方が、じわじわ広がっている。働き手が自ら出資・運営し、地域貢献を目指す法人「労働者協同組合(労協)」。2022年10月の法施行後、全国で94法人(6月11日時点、厚生労働省まとめ)が発足し、兵庫県は10法人と全国で一、二を争う。組合員みんなで運営方針を話し合い、地域のニーズに応じた仕事を起こす在り方が特徴で、シニアや移住者の受け皿としても注目される。(田中真治)
■メンバー間でカバー
神戸市灘区のデイサービスセンター。昼食前の入浴を終えた利用者が鏡の前に次々と腰を下ろす。「気持ちよかったですか」と話しかけながらドライヤーを当てるのは、福地啓子さん(77)。昨年12月に設立した「助け合いケア労働者協同組合ヘルパント」のメンバーだ。
























