日本海から瀬戸内海まで多彩な自然と人が織りなす兵庫の食の奥深い世界を紹介した「ひょうご五国 食物語」
日本海から瀬戸内海まで多彩な自然と人が織りなす兵庫の食の奥深い世界を紹介した「ひょうご五国 食物語」

 産物を育む風土や人の営みをあらわす「テロワール」の視点で兵庫の奥深い食の世界を捉え直した本「ひょうご五国 食物語 ルーツをめぐるテロワール旅」が、神戸新聞総合出版センターから刊行された。

■但馬牛の草原文化、水車精米で技術革新した日本酒など

 兵庫県の自治体やJRグループによる大型観光企画「兵庫デスティネーションキャンペーン」に合わせて神戸新聞朝刊で連載した「風と水と土と ひょうごテロワール」(27回)に、筆者辻本一好編集委員のコラム10本が加えられた。

 神戸ビーフなど黒毛和牛の源流である但馬牛の草原文化や、江戸期の六甲山麓に勃興した水車精米で技術革新した日本酒など、兵庫に受け継がれる日本の食文化のルーツを掘り下げた。

 一方で、長く続けられてきたものづくりの「型」が温暖化で揺らぐ現状とともに、先人たちが実現していた循環型社会の営みや、その発想に学んだ新しい地域デザインの取り組みも紹介している。

 A5判、160ページ。2090円(税込み)。兵庫県内の主要書店で今月中旬から販売。神戸新聞総合出版センターTEL078・362・7140