お練りの後、ステージであいさつする片岡愛之助さん(前列中央)ら=豊岡市出石町内町
お練りの後、ステージであいさつする片岡愛之助さん(前列中央)ら=豊岡市出石町内町

 兵庫県豊岡市出石町柳の近畿地方最古の芝居小屋「出石永楽館」で4日、歌舞伎俳優の片岡愛之助さんらが出演する「永楽館歌舞伎」が開幕し、初日から大勢の観客でにぎわった。歌舞伎を題材に同館で撮影された大ヒット映画「国宝」などの影響で、期間中(11日まで)のチケットは発売日に売り切れたという。

 同館は1901(明治34)年に開設され、閉館や大改修を経て2008年に復活した。同年に始まった永楽館歌舞伎は、新型コロナウイルス禍の3年間を除いて毎年公演が続き、16回目となった。

 演目は期間を通じて同じで、昼の部では狂言を題材とする喜劇「茶壺」、夜の部では藤の精が恋心を表現する「二人藤娘」を披露する。昼夜共通の古典「義経千本桜川連法眼館」は、愛之助さんと坂東新悟さん、中村歌之助さん、坂東彦三郎さんらが出演し、昼夜で一部異なる役を演じる。

 二人藤娘は映画国宝に登場した演目。同館でのチケット販売初日には窓口に購入希望者が約460人も詰めかけ、100人超が買えないほどの人気だったという。

 愛之助さんは口上で「永楽館ならではの工夫をして舞台を作ったのでぜひ楽しんで」と話した。(吉田みなみ)