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楽天戦で適時二塁打を放つ西武の栗山巧。昨季は自己最多タイの12本塁打を放ち、今季も4番を担うなど、背番号1の存在はチームに欠かせない=4月25日、仙台市の楽天生命パーク宮城
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楽天戦で適時二塁打を放つ西武の栗山巧。昨季は自己最多タイの12本塁打を放ち、今季も4番を担うなど、背番号1の存在はチームに欠かせない=4月25日、仙台市の楽天生命パーク宮城
21年前の全国高校野球選手権大会3回戦の那覇戦で、2打席連続の三塁打を放つ育英高時代の栗山巧=2000年8月17日、西宮市の甲子園球場
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21年前の全国高校野球選手権大会3回戦の那覇戦で、2打席連続の三塁打を放つ育英高時代の栗山巧=2000年8月17日、西宮市の甲子園球場

 東京五輪による約1カ月の中断期間を経て、13日に再開するプロ野球の後半戦で、埼玉西武ライオンズの栗山巧(37)=神戸市西区出身=が、神戸市出身者で初の2千安打達成に挑む。西武一筋20年で通算1985安打を重ね、大台まであと15本。勝負強さが光るベテランは「期待されることなので、何とか良い1本を積み重ねていって必ず達成したい」と決意を込める。(井川朋宏)

 左打ちの外野手で、育英高校(神戸市長田区)時代に甲子園に2度出場し、2000年、2年生だった夏に4強入り。当時の記事では、主軸打者として「『求道者』のイメージがぴったりくる」と紹介され、「プロに行くためには、構えただけで相手に『いややな』と思わせる打者になりたい」と語っている。さらに、3回戦で放った三塁打2本については「もっと芯に当てたかった」と飽くなき向上心を見せていた。

 ドラフト4位で02年に西武入り。4年目の05年から頭角を現し、08年はリーグ最多の167安打を放ち、チームの日本一に貢献した。12年から5年間主将として引っ張ったほか、昨年は9年ぶりのベストナイン(指名打者として初。過去に外野手で3回)に輝いた。

 2千安打まで残り74本からスタートした3月の開幕戦後に負傷離脱したが、約1カ月後に復帰すると打線の中軸を担い、64試合に出場。59安打を放ち、打率2割6分、3本塁打、22打点で前半戦を折り返した。

 鋭いスイングやここ一番の集中力は健在だが、栗山は「もう少し数字的にはしっかり上げていきたかった。後半に向けてしっかり巻き返すというつもりで今頑張っています」と言う。

 生まれ育った神戸を「すごくいいまちで、いつも帰りたいと思う心のよりどころ。少年野球の文化、野球をする下地がある」とする栗山。記録達成へ「僕が活躍することで地域に貢献し、プロ野球を目指すといった夢に向かう子どもたちが増えることを願っている」とコメントを寄せた。

 プロ野球で2千安打を遂げたのは、これまでに53人いる。兵庫県出身者はこのうち2人で、元ヤクルトの古田敦也さん(56)=川西市出身=が05年に初めて達成し、今回の東京五輪で日本の金メダルに貢献した巨人の坂本勇人(32)=伊丹市出身=が、昨年11月に到達した。

■神戸での満塁弾動画/約束のサヨナラ本塁打… 西武、特設サイトで活躍特集

 西武は球団初の生え抜きでの2千安打達成を後押ししようと、「ONE ROAD(ワンロード)」と題したプロジェクトを立ち上げ、特設サイトを公開している。

 ユーチューブにも公開した栗山巧の特集動画では、2014年7月、地元のほっともっとフィールド神戸(神戸市須磨区)での初ホームランで、満塁弾を放った場面も。「この球場でホームランを 子供の頃に描いた夢が叶(かな)った」と紹介される。

 サイト内では安打を放った試合ごとにエピソードを掲載。退職する西武担当の記者に「必ず打つ」と約束し、サヨナラ本塁打を放った逸話などが挙がる。

 西武は、会員制交流サイト(SNS)のツイッターとインスタグラムで、検索目印となる「#(ハッシュタグ)ONEROAD」を付けた上で、栗山への応援メッセージや関連するエピソード、栗山のグッズなどと写った写真の投稿を募っている。(井川朋宏)

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