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女子フリーで躍動感ある演技を見せる坂本花織(撮影・堀内翔)
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女子フリーで躍動感ある演技を見せる坂本花織(撮影・堀内翔)
女子フリーでフィニッシュを決める坂本花織(撮影・堀内翔)
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女子フリーでフィニッシュを決める坂本花織(撮影・堀内翔)

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、NHK杯最終日は13日、東京・国立代々木競技場で各種目のフリーが行われ、女子は第1戦のスケートアメリカ4位の坂本花織(シスメックス、神院大)がショートプログラム(SP)に続いて1位の146・78点をマークし、合計223・34点で2連覇した。

 女子の日本勢で今季のGP初制覇となり、シリーズ全6戦の上位6人によるファイナル(12月・大阪)進出が決まった。

 「私は女性」。演技の最後、印象的な英語の言葉とともに右手を突き出した坂本は、こう叫んでいるように見えた。「これが私。これが坂本花織」

 今季最高得点を更新した新フリーには苦しめられてきただけに、喜びも大きい。女性の強さをテーマにした海外ドキュメンタリー映画の音楽はメッセージ性が強く、「どう表現すればいいのか苦労した」。習得に手こずる坂本は迷った。3季前の「ピアノ・レッスン」に戻すか、別の曲を探すか、このままか-。

 転機は、ピアノ・レッスンを舞った8月の地方大会だった。ミスなく高得点も出たが、坂本の受け止めは違った。「これ以上伸びないな」。大会翌日には腹をくくった。

 朝晩の貸し切り練習で曲を通して掛け続け、「必ず1回はノーミスする」と決めた。中野コーチが動画を撮影しては、細かな修正を繰り返した。

 ひたむきな努力を、10月のスケートアメリカ以上に実らせた。冒頭の2回転アクセルで軸が斜めになり「ひやっとした」というが、フリップ-トーループの連続3回転で2点以上の加点が付くジャンプを跳んで波に乗った。スピンとステップのレベルも最高難度をそろえ、SPに続く圧巻の演技で連覇を果たした。

 「女性が内に秘めている強い部分を感じ取ってもらえたら」と演技に込めた思いは、今季の歩みが雄弁に語る。3季ぶりのGPファイナル出場も決定。大技に頼らなくとも、坂本は坂本の道をゆく。(山本哲志)

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