世界最高峰の司令塔、元スペイン代表ＭＦイニエスタが、Ｊ１神戸で５年目のシーズンを迎える。３１日、２次キャンプ中のいぶきの森球技場（神戸市西区）でオンライン取材に応じ、「これまでたどってきた道を忘れず、責任を感じながら前に進める」と主将として引っ張る決意を語った。

　名門バルセロナで３２のタイトルを獲得し、２０１８年夏に神戸に加入した。５月に３８歳となるが、圧巻の技巧は衰え知らず。「（５４歳で現役を続ける）カズ（三浦知良）選手に追い付けるとは思っていないが、まだまだ成長したいし、チームに貢献したい」と表情にも意欲がみなぎる。

　昨季はけがのリハビリでキャンプに帯同できず、「チームが一つになるために重要な時期。この調子で右肩上がりに上げていけるよう準備を進めたい」と手応えを示す。

　クラブ史上最高の３位に躍進した昨季について、「大きなことを成し遂げたが、昨年勝ち取ったものは昨年の努力。今年成し遂げられるものは、今からの努力で勝ち取っていかないといけない」。アジア・チャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）制覇やリーグ優勝へ、また一つ一つチームを積み上げていく。（山本哲志）