サッカーJリーグ1部(J1)ヴィッセル神戸の新監督に就任したスペイン出身のミゲルアンヘル・ロティーナ氏(64)が8日、オンラインで会見し、強化責任者の永井秀樹スポーツダイレクター(SD)が同席した。永井SDは冒頭、J2東京ヴェルディ時代のパワーハラスメント行為による1年間の公認S級コーチライセンス停止処分とその期間中のSD就任に触れ、「ファン、サポーターの皆さまからたくさんのご意見を頂戴し、世間を騒がせてしまったこと、おわび申し上げます」と陳謝した。
SDとしての今後の業務については「しっかりと反省、改善していく中で、サッカー人としてヴィッセル神戸のために全身全霊かけて取り組んで参ります」と語った。
永井SDはロティーナ氏を招聘(しょうへい)した経緯も説明。開幕9戦勝ち無しの状況を踏まえ、Jリーグなどでの実績を強調した上で、「たくさんの候補者の中からクラブの中でしっかり協議し、この状況をすぐに改善し、好転していただけるのはロティーナさんしかいない」と明かした。
ロティーナ氏とはJ2東京時代の同僚でもあり、「近くで素晴らしい采配、緻密な戦術の構築を見させていただく中で、能力に疑う余地は全くございません。(神戸には)素晴らしい選手がそろっていますし、いま一度ロティーナさんを中心に、この苦しい状況を好転していけるように、われわれもロティーナ新体制を全力で支えてきます」と結んだ。
記者との質疑応答では、17位(4分け5敗、勝ち点4)という現状を踏まえた今季の目標設定を聞かれ、「全てにおいて何一つタイトルをあきらめておりません。全てにおいてタイトルというものをしっかり目指して戦いたい」と巻き返しへの決意を口にした。
永井SDは3月21日に就任。神戸によると、2日の京都サンガF.C.戦前にサポーター約30人に対面で謝罪している。