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ヴィッセル神戸のJ1残留を後押ししようと、25日の公開練習には2500人を超えるサポーターが駆け付けた=神戸市兵庫区、ノエビアスタジアム神戸
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ヴィッセル神戸のJ1残留を後押ししようと、25日の公開練習には2500人を超えるサポーターが駆け付けた=神戸市兵庫区、ノエビアスタジアム神戸
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 終盤戦を迎えたサッカーJリーグ1部(J1)で、ヴィッセル神戸が厳しい残留争いにさらされている。5試合を残して残留圏の13位ながら、12位からJ2自動降格圏の17位まで6チームが勝ち点3差にひしめく大混戦。1試合ごとに順位は激しく揺れ動き、まだまだ予断を許さない。(山本哲志)

■社長名で異例の声明

 直近のホーム3連戦を2勝1分けで終えるまで、神戸は追い込まれていた。3日の京都戦に屈して17位に沈み、7日の天皇杯全日本選手権の敗戦で今季の無冠が決まった。10日の名古屋戦前には「恥も外聞もなく攻守にアグレッシブに戦い、必ずや残留をつかみ取ります」などと千布勇気社長名で異例の声明を出した。

 18日の前節ホームG大阪戦はまさに大一番だった。後半に1点を奪われたが、けがから復帰した途中出場の日本代表FW大迫勇也が終盤に2得点。ロスタイムに劇的な決勝ゴールを挙げると、2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会で活躍した際に流行語となった「大迫、半端ない」という言葉が交流サイト(SNS)上にあふれた。

 それまで先制された試合は11戦全敗だったが、今季初の逆転勝ちで2連勝とし、17位から13位に急浮上した。次節の敵地福岡戦(10月1日)に勝つと残留が近づく。一方で敗れると17位に逆戻りする可能性もあり、楽観視はできない。

■人件費はリーグ最多

 元スペイン代表のアンドレス・イニエスタ主将ら豊富なタレントを擁し、人件費は21年度で約50億円に上るなどリーグ最多。昨季はクラブ史上最高の3位に躍進したが、タイトル獲得を掲げた今季は不振を極めた。開幕から11試合勝利がなく、最下位に低迷。3度の監督交代で混乱し、戦い方が定まらず、けが人も相次いだ。元日本代表MF山口蛍副将は「崩れるのは簡単だが、一度崩れると立て直すのは難しい」と漏らす。

 神戸はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場による未消化分があり、試合数が多いのは有利と言える。ただ現時点で首位の横浜M、2位川崎、3位広島と、優勝争いを繰り広げる3チームとの対戦を残すのは不安材料。川崎、横浜Mとのラスト2連戦までに「安全圏」へと浮上できなければ、土壇場で転がり落ちる危険性もある。

 神戸が最後に降格したのは2012年。10年前の悲劇を繰り返さないためにも、今こそ底力を見せつけたい。

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