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迎えにきた母親と一緒に体を動かす子ども。親子でふれあう時間も増える=ゆめのもり保育園
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迎えにきた母親と一緒に体を動かす子ども。親子でふれあう時間も増える=ゆめのもり保育園

 保護者が子どもを迎えにきたついでに、親子でスポーツを楽しむ-。そんな取り組みが、兵庫県明石市大久保町八木のゆめのもり保育園で行われている。市内のNPO法人「明石アクティヴスポーツ」が親の運動不足解消を目指して始めたが、子どものスポーツの習慣化や親子のふれあいにも一役買う。同法人は今後、ほかの保育園などにも広げたい意向だ。

 午後5時半、同保育園の遊戯室。約100平方メートルのスペースに、仕事を終えた母親らが子どもを連れてやってきた。それぞれに、ボクシング用のバッグをたたいたり、卓球をしたり。バスケットボールやフリーテニス、ヨガもでき、20分ほど楽しんだら帰路に就く。

 スポーツ振興くじの助成を受け、総合型地域スポーツクラブを運営する同法人が昨夏、同保育園の協力を得て始めた。住友生命健康財団の「スミセイ コミュニティスポーツ推進助成プログラム」にも選ばれている。

 取り組みは、明石市が2020年に20歳以上の市内在住者に実施した「スポーツに関する市民意識調査」を見たのがきっかけだったという。

 「過去2、3年に運動やスポーツ(1回30分以上)をしたか」との問いに、女性の半数近い48・9%が「ほとんどしていない」か「年に数回」と答えた。さらに、週1日以上できていない理由として、女性は「仕事や家事が忙しい」が49・0%と最も多かった。

 同法人の藤原由紀理事長は「特に仕事や子育てをする女性に、たとえ10分でもリフレッシュしてほしかった」と思いを口にする。

 遊戯室ではスタッフが見守る中、1日あたり、十数人の親子が利用する。息子とともに週3日ほど立ち寄るという同市の会社員女性(39)は「普段はデスクワーク主体で体を動かさないので」と語る。慌ただしい中でも気軽に始められ、気分転換になっているようだ。

 保護者だけでなく、子どもがスポーツに親しむ機会も増えるなど、新たな効果も生まれている。息子と一緒にボクササイズに汗を流していた女性(35)は「ここでは気候も気にせずに体を動かせるし、子どもの成長に気づきやすい。親子でふれあう時間も増えた」と利点を話していた。

 同法人は、兵庫県内のほかの保育園などでの導入も目指している。TEL070・9055・1863

(藤村有希子)

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